ラクロス選手は他のスポーツと違い、早朝から練習することが多く、運動量も豊富なため身体への負担が大きくかかっています。練習でスキルアップし、トレーニングで身体を強くすることも大事ですが、まずは土台を整えておくことが重要です。
その身体の土台作りに大きく関係するのが栄養(=エンジン)です。車も、どんなにかっこいい見た目で素晴らしい性能を持っていても、エンジンがかからなかったら意味がありませんよね。
「でもどうやって栄養をとればいいんだろう…?」
ここでは、よくある一日のスケジュールを例にとり、栄養の摂り方のモデルケースを見ていきたいと思います。
時間は多少違っても、ラクロッサーの主な生活スタイルは上記のようなものだと思います。
ここから、
①練習前の朝食
②全体練習後~トレーニング開始まで
③練習後の昼食
の3つの時間帯に分けて適切な栄養のとり方をお伝えしていきます。
練習前の朝食
朝のポイントは血糖値を上げることです。起床時は体温が低下しています。朝食をとることで血糖値が上昇し、体温が上がり、脳にエネルギーが行き届いて身体も目覚めることができます。
一方で朝食をとらないと、昼食後まで血糖値が上がりません。その結果、『力が出ない』『集中力が維持できない』といったパフォーマンスの低下につながります。
また、3食食べる場合と比較して、食後の血糖値が高くなり、結果として太りやすくなることも…。エネルギー消費の激しいラクロス選手にとっては、練習の質を上げるために朝食は欠かせませんね!
<おすすめの朝食>
脳のエネルギー源である『糖質』、体温を上げる『タンパク質』、コンディションを整える『ビタミン』を含む朝食が理想です。例えばこのようなものです。
意外と簡単に用意できそうですよね。前日の夜にある程度準備しておけば、時間をかけずに食べることができますね。
では、コンビニではどんなものを買ったらいいでしょうか?ご飯とパンを例にとって考えていきましょう。
糖質をとりつつも、消化に時間のかかる脂肪を出来るだけ避けましょう。
もし、
「どうしても朝は食欲が湧かないんです…」
という方がいたら、常温の水分をとり内臓を目覚めさせましょう。そのあとに軽くストレッチをして、炭水化物や果物を摂取するとよいでしょう。
また、睡眠中には500ml~1ℓの水分が失われているといいます。水分をとらずに練習を始めると脱水症状に陥る可能性があるため、水分の摂取も怠らないようにしてください。
全体練習後~トレーニング開始まで
この時間は全体練習で消耗した身体をいち早く回復させつつ、次のトレーニングに向けてエネルギー補給をすることが必要です。そのために適切な補食をとりましょう。
補食とはおやつではなく、体調を整え、パフォーマンスを高めるためのチャージ食です。くれぐれも食べ過ぎないように注意しましょう。
補食の選び方のポイントは、糖質を含んでいて低脂肪であることです。脂肪は消化に時間がかかるため、運動の前後としては不向きです。
エネルギーバー・エネルギーゼリー・果汁100%ジュースなど持ち運び便利なものがオススメです。
練習後の昼食
トレーニング後はすぐ昼食をとることが望ましいです。トレーニング終了から長時間が経過する前に、糖質とタンパク質を摂取したほうが、エネルギー源となるグリコーゲン・筋肉など体内のタンパク質の合成量が多いことが知られています。トレーニング後にプロテインを飲むのも理にかなっているのです。
学食や食堂で昼食を食べる場合は、定食を選ぶことで主菜・副菜・汁物などが揃いやすくなります。ラーメンやうどんなど副菜がつかないメニューの場合でも、単品で副菜をつけられないか、トッピングでワカメや野菜を追加できないか、ちょっとしたことを意識してみましょう。
いかがでしたでしょうか。ラクロス選手の一日の流れをモデルケースとして、栄養の摂り方をお伝えしました。この中から1つでも実践し継続してみてください。
まずは自分自身の身体の変化を感じることが大切です。栄養の摂り方を意識した場合の身体の感覚の違いを忘れないようにしましょう。
【参考文献】
<HP>味の素株式会社HP
<HP>株式会社明治HP
▶︎▶︎この記事を書いた人
【名前】アスラクごはん
【所属メンバー】河合 由美、谷北 沙尚里、金井 麻由美(管理栄養士)、田中 千晶(管理栄養士)