様々な栄養素がある中で、糖質はカラダを動かすエネルギー源となることをこちらのページで紹介しました。
そして、アスリートとって摂取すべき優先順位が高いエネルギー源は糖質だということを本ページで説明します。
みなさんは糖質制限という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
糖質は悪者扱いされがちですが、糖質の役割を正しく理解すれば、ラクロス選手にとってはむしろ必須な栄養素だということが分かると思います。
むしろ糖質を控えることでリスクが高まります。
理由は以下の通りです。
【糖質が重要な理由①】糖質がなければ体脂肪は効果的に利用されない
体内での糖質の利用はロウソクで表現できます。
■芯の部分が糖質
■ロウが体内脂肪。
この図でお伝えしたいことは、「糖質がなければ体脂肪は効果的に利用されない」ということです。
人の体はこのロウソクの芯とロウの関係のように、「芯が太い(糖質が多い)ことでロウ(体脂肪)の利用率が高まる」というシステムになっています。
世の中では糖質摂取を控える風潮がありますが、できるだけ効率良くエネルギーを作りたいアスリートにとっては、リスクが高くなります。
また、脳や神経などの体内組織はブドウ糖しかエネルギー源として利用できません。
つまり、糖質が少なくなれば、身体は通常のシステムで活動ができなくなり、運動どころではなくなってしまうということです。
【糖質が重要な理由②】減量等で極端に糖質の摂取が少ない場合、体内に蓄えられているタンパク質(体タンパク質)をエネルギーにしてしまう
「体タンパク質」という言葉だと、イメージがわかないかもしれませんが、「筋肉」と言い換えたらどうでしょう?
「筋肉」を材料にして、先程の「ロウ(糖質)」を確保しようとするのです。
つまり、「筋肉の分解」が起こってしまうということです。
このように、体内のタンパク質を利用してエネルギーにするはたらきを「糖新生」と言います。
糖新生はエネルギー不足の際、生命を維持するためにエネルギーを作りだす重要なシステムです。
しかし、カラダ作りをしたいアスリートにとっては、あまり始動させたくないシステム。
せっかくウエイトを頑張って、プロテインを摂取し、鶏肉を食べても、エネルギーとして消費されてしまうのでは意味がありません。
摂取したタンパク質は、できれば「カラダの材料」として活用したいので、「エネルギー源」は「糖質」から確保しましょう!!
【参考文献】
『理論と実践 スポーツ栄養学』 鈴木志保子著
▶︎▶︎この記事を書いた人
【名前】アスラクごはん
【所属メンバー】金井 麻由美(管理栄養士)、田中 千晶(管理栄養士)