うまく効果を得ることが出来れば、ラクロスのパフォーマンスに直結するパワートレーニング。
今回はトレーニング初心者におすすめのパワートレーニングプログラムをご紹介します。
プログラムをご紹介する前に、より効果を得るためのポイントからお伝えします!
1.パワートレーニングの効果を得るためのポイント
1.基礎を大切にする
パワートレーニングは『強い筋力を発揮しながら速く動く』『速く動きながら大きな筋力を発揮する』というトレーニングです。複数の関節を同時にコントロールすることが必要な場合が多い、応用的なトレーニングと言えるでしょう。そのため当然ながら難易度も高いですし、そもそもの筋力が低い選手は高い効果が望めません。
筋力向上を課題としている選手は、まずは筋力を高めましょう!
まずは基礎的なトレーニングのフォームを十分に習得し、それから徐々に速く行えるようにレベルを上げていくことがポイントです。
例:スクワット → スピードスクワット → ジャンプスクワット
2.トレーニング頻度は週2回程度
大きなパワーを発揮するためには、筋肉をうまくコントロール(大きな筋力を発揮する、筋力を素早く発揮する)する必要があります。
筋肉をコントロールしているのは神経であるため、脳が疲れているときにはトレーニング効果が望めません。
また、パワーを発揮することは筋肉に大きな負担をかけることになります。筋肉が疲労している状態では大きなパワーを発揮することはできず、トレーニング効果は望めません。
パワートレーニングを実施した後には最低2日間の休息を取りましょう。その他のトレーニングや練習で疲労している状態でも同様に効果が低いので、出来るだけ疲労の溜まっていない状態で行いましょう。
3.ウォーミングアップを十分に行う度
パワートレーニングの効果を得るためには、大きなパワーを発揮することが必要です。体が十分に温まっていないと筋肉は大きなパワーを発揮できませんし、柔軟性が低下していると肉離れ等のケガが起こりやすくなります。
また、ジャンプ等の着地の際には膝や足首といった関節に大きな負担がかかります。体の使い方に気をつけて、徐々に強度を上げていかねければ、捻挫,シンスプリント・ジャンパー膝などの慢性障害が起こりかねません。
ダイナミックストレッチで筋肉の状態を整え、全身を同時に使うような運動で体温を上げ、体の使い方を確認し、万全の準備をしてからパワートレーニングを行いましょう。
4.適切なトレーニング量で行う
筋肉に大きな負荷がかかるトレーニング方法なので、適切な量で行う必要があります。パワートレーニングは長くても休息を含めて1時間以内に抑え、トレーニング時間が長い場合にはパワー以外の要素も組み合わせてプログラムを構成しましょう。
例:2時間のトレーニングの場合
・準備運動 20分
・パワートレーニング 40分
・筋力トレーニング 60分
上記のポイントに気を付けることで、よりパワートレーニングの効果を出すことが出来ます。それでは、トレーニング初心者におすすめのパワートレーニングプログラム(20〜30分)をご紹介します!
2.おすすめのパワートレーニングプログラム〜初心者編〜
番号 | トレーニング種目名 | 負荷 | 回数・セット数 | レスト |
1 | スクワットジャンプ | 自重 | 5回×3セット | 40秒 |
2 | スプリットジャンプ | 自重 | 5回×左右×3セット | 30秒(左右入替) |
3 | 片足ジャンプ | 自重 | 10m×左右×3セット | 30秒(左右入替) |
4 | サイドプッシュ | 自重 | 10m×左右×3セット | 30秒(左右入替) |
5 | パワープッシュアップ | 自重 | 5回×3セット | 40秒 |
6 | MBスロー(プッシュ) | 2kg | 5回×3セット | 40秒 |
※MB:メディシンボール
3.まとめ
今回はトレーニング初心者におすすめのパワートレーニングプログラムをご紹介しました。パワートレーニングを活用して、ラクロスにおける素早く大きな力を発揮する能力を高めて行きましょう!
4.参考引用文献
・JATI認定トレーニング指導者テキスト[実践編]改訂版
(NPO法人日本トレーニング指導者協会 編著,2014年)
・リハビリmemo
▶︎▶︎この記事を書いた人
【名前】渡邉歩 Instagram Twitter
【現在の職業】大学生/専門学校生
【所属チーム】
神戸大学(トレーナーコーチ)
関西強化部(トレーナー)
【所有資格】
・JATI-ATI
・スポーツメンタリスタ
・スポーツリズムトレーニングデュフューザー
・はり師、きゅう師(取得予定)
【経歴】
2016,2019〜 関西強化部トレーナー
2018〜2019 兵庫学生トレーナー団体『rise』2代目代表
2019〜 関西ラクロストレーナー連合√L代表